こんにちは、看護師大家のたかのです。
今回は、不動産投資でも非常に重要な指標である**ROI(Return on Investment:投資利益率)**について解説していきます。

横文字なんでいやだーというあなた!大丈夫です。
投資というと難しく聞こえますが、ROIは**「投資したお金がどのくらいで回収できるか」**を表す、とてもシンプルな考え方です。
この記事では、実際の私の物件を例に、ROIの計算方法から、効率よく増やすコツまで丁寧に解説します。
1. ROIの基本的な考え方
ROI(Return on Investment)は、投資がどれだけ効率的に利益を生み出しているかを数値化したものです。
計算式はとてもシンプル。
ROI = 純利益 ÷ 初期投資額 × 100
ここでいう「純利益」とは、家賃収入などの総収益から、
管理費・維持費・税金・保険料・ローン返済などの経費を差し引いた最終的な手取り利益です。
「初期投資額」には、物件価格だけでなく、登記費用・仲介手数料・リフォーム費用などの購入時の諸経費も含めます。
ROIを出すことで、「この投資は本当に効率がいいのか?」を客観的に判断できます。
2. ROIの実例:現金購入した場合
私が実際に保有している物件を例にしてみましょう。
- 購入価格:2,330万円
- 年間純利益:140万円(家賃収入-経費)
計算式に当てはめると、
ROI = (140万円 ÷ 2,330万円) × 100 = 約6%
つまり、年間で6%のリターンを得ていることになります。
この場合、単純計算で16年ほどで元が取れる計算です。

「え…16年もかかるの?」
と思う方も多いでしょう。
確かに、現金だけで投資すると効率は良くありません。
そこで登場するのが、次で紹介する**レバレッジ(てこの原理)**です。
3. レバレッジ効果を活かしたROI
不動産投資の最大の強みは、ローンを使ってレバレッジをかけられることです。
たとえば、先ほどの物件を次の条件で購入したとします。
- 自己資金:370万円
- 借入金:1,960万円
- 合計購入額:2,330万円
- 年間純利益:140万円
このときのROIは、自己資金を基準にすると以下の通りです。
ROI = (140万円 ÷ 370万円) × 100 = 約37.8%
現金一括のときは6%だったのに、借入を活用することでROIが約6倍になっています。
まさに「レバレッジ=てこの原理」です。
ただし、実際には修繕費や税金なども考慮する必要があります。
これらを含めて計算すると、たとえば以下のようになります。
- 修繕費:230万円
- 登記費用:60万円
- 保険代:60万円
ROI = 140万円 ÷ (370+230+60+60) × 100 = 約19.4%
つまり、5年ほどで投資資金を回収できる見込みです。
このように、レバレッジを上手に使うことで、自己資金の効率を飛躍的に高められます。
ただし、借入を増やしすぎるとキャッシュフローが悪化するリスクもあるため、無理のない返済計画が大切です。
4. ROIの比較と評価
ROIは、複数の投資物件を比較するときにとても便利です。
たとえば、A物件がROI5%、B物件がROI10%であれば、Bの方が効率が良いと判断できます。
しかし注意したいのは、ROIが高い=安全とは限らないという点です。
たとえば、
- 地価が下落しているエリア
- 入居者需要が少ない地方
- 修繕費が高くつく築古物件
こうしたケースでは、一時的にROIが高く見えても、長期的には赤字になることもあります。
ROIはあくまで「数字上の効率性」を表すだけ。
リスクや安定性と合わせて見ることが大切です。
5. ROIとキャッシュフローの関係
ROIが高くても、**キャッシュフロー(毎月の実際の現金収支)**がマイナスでは意味がありません。
毎月の家賃収入からローン返済・管理費・税金などを引いた後、手元に残るお金がプラスになって初めて健全な投資です。
キャッシュフローが安定していれば、ROIが多少低くても長期的に安心して運営できます。
逆に、ROIだけを追い求めてキャッシュフローがマイナスになると、生活費を圧迫して本末転倒です。
(👉 キャッシュフローの詳しい解説はこちら不動産投資のキャッシュフローとは?夜勤ゼロナース、不動産オーナーになった私がやさしく解説)
6. ROIの限界と他の指標
ROIは便利ですが、万能ではありません。
時間の経過による物件価値の上昇・インフレ・金利変動などは反映されません。
また、リスクの度合いも考慮されないため、ROIが高いほどリスクが高い場合もあります。
そこで、ROIに加えて以下のような指標もチェックしておくと◎です。
- CoC(キャッシュオンキャッシュリターン):実際の手残り現金ベースの利回り
- IRR(内部収益率):投資期間全体での複利的リターン
- ROE(自己資本利益率):自己資金に対する利益率
これらを組み合わせることで、投資の“真の効率”をより正確に判断できます。

これについてはややこしいので無視してもよいです。こんな言葉があるんだぐらいで大丈夫!
まとめ
ROIとは、**「投資したお金をどれくらいの期間で回収できるか」**を表す指標です。
不動産投資においてROIは、
- 投資の効率性を比較する
- レバレッジ効果を測る
- 長期的な戦略を立てる
ための基礎となる数字です。
ただし、ROIだけで判断せず、キャッシュフローの安定性やリスク管理も含めてバランスよく見ることが重要です。
夜勤を減らし、家族との時間を増やしたい看護師の方にとって、不動産投資は「お金が自分の代わりに働く仕組み」を作る強力な手段です。
焦らず、数字を理解しながら少しずつ行動していきましょう。